5月25日
市場でのやりとり
わたし:おねがいします(高野豆腐と塩蔵わかめをおじさんに渡す)
おじさん:はいよ〜 えっと、どっちも350円だから700円だね!
わたし:おねがいします(1000円をおじさんに渡す)
おじさん:はいよ〜 700円のお返しです!!
わたし:はーい(すまし顔で小銭を受けとる)
おじさん:あ゛っまちがっだ! 300円だ!!
おじさんがものすごい勢いで訂正したので可笑しかった。
そして人の話をきいていないわたしであった。
5月26日
青空。良い天気。
今日は母と「大滝ドライブイン 泉や」へ。行くのは今回が3回め。
はじめて行ったのは大学生のときで、所属していた登山サークルの山行の道すがら連れていってもらった。
サークルの先輩がなぜこんなきれいな場所を知っているのかと、当時は夢のようにおどろいた。
いま思えばここは山形への行き帰りに国道48号線をつかう人ならばだれでも目にするような場所で、知っていてもなんの不思議もない。けれどそのような“すこし遠くへ足を運べば、そこにあるきれいな場所”というものを知ろうとしなかった当時のわたしにとって、先輩はなんだかすごい人に思えたのだ。
話は戻って母娘到着し、ふたりはおでんの具を選び、味噌焼きおにぎり、ずんだのだんごも買い、食した。とくにずんだのだんごがおいしかった。
食後は滝つぼまで下り、滝の水を愛でる。
泉やの後は「定義如来 西方寺」へと向かう。
参拝し、名物の「三角定義あぶらあげ」を買おうと店に並んでいると、店員に杖を渡すおばさまの姿が目にはいった。なぜ杖を渡すのだろう。なにかしゃべっているけれど、よくわからない。店員が最後「ありがとうございます」と言うのだけが聞きとれた。
いったん忘れ、空いているベンチであぶらあげを食す。母がOL時代に恋人とどのような場所へ出かけたのかとか、メールがない時代だからデートの誘いは電話(しかも会社の電話に)するしかなかった行動力ある男性たちの話をした。80年代の恋愛は、ほんとうにたのしそうでうらやましく感じる。
そうこうしているうちに、急におばあさん二人組が近づいてきて「杖ありませんか」などと言う。おそらくわたしたちとおなじベンチに座っていたけれど、席を立った際に杖を置き忘れたのだろう。しかし杖はなく、ないですね、などと言っているあいだ、さきほど店でみかけた不審な杖のやりとりを思い出し、そういえば向かいのお店で杖を店員に渡している人がいましたよ、と教える。おばあさん方は、ああ、そうなの? と助かったような顔をしてさっそく店のほうへ歩いていった。
杖がそのあとほんとうに見つかったのかは知らないけれど。
杖を店員に渡す人をぐうぜんわたしが見たこと。杖を置き忘れたおばあさんが座っていたベンチにわたしが座ったこと。そしておばあさんはわたしに話しかけたこと。
こういう細い糸のようなつながりに、わたしはちょっとうなってしまう。人生ってこういうことがじつはいっぱいある。
5月27日
ネットショッピングにいそしむ。
買ったもの:Tシャツ、ランニング用ハーフパンツ、化粧品、葛粉、ぬかどこ
夜ランニングをしに外へ出たら、むわっと暑い。
そろそろ扇風機を出さねば。
5月28日
扇風機出しました。
5月29日
「思いこみ、美化、卑下、それらのないところに現れる小説」
と読んでいる本*に書いてあった。
そうなのよ。わたしはそういう小説が読みたいのよ!
仕事帰りにスーパーに寄ったら、レジに並んだところで財布を忘れたことに気がついた。
結局買わず。ああ、時間をむだにした… と思ったけれど、買わないのがじぶんにとってベストだったのだと暗示をかける。
* 川上弘美『大好きな本』2010 文春文庫(133)
5月30日
3日前に買ったTシャツが届いた。
アラサーではありますが、キッズの140cmサイズを買ったら、理想とするフィット感!
わたしは映画「恋する惑星」に出てくるフェイが大好きで、とくにフェイのTシャツ姿が大好きなのですが、フェイはとてもスリムで(でも貧相な感じではない)、からだにピタッとフィットしたTシャツ(今流行りのチビTですね)を着ている。だから今年の夏はフェイスタイルでゆくぞ!と意気込んでいた。
最初は大人用のチビTを探すもクロップド丈のものが多く、それはいやなので、フィットするけれど丈は短くないTシャツがほしかった。で、キッズ用のTシャツがそれに合致したというわけです。
5月31日
仕事をし、朝食にはじめて漬けたぬかづけ(きゅうり)を食べてみた。よく調べず細かく切ってから漬けてしまったせいで塩辛くなった。(しかもぬかどこから取り出すとききゅうりさんどこにいるのでしょうか状態に)
(つづく)