028 週報:予知夢とまとまるくん(5/11〜5/17)


5月11日
ガスが点かなくなる夢をみる。

さあ仕事にとりかかろうと、ゲラに視線を向けたら、あるイラストが目に飛びこんできた。
いっしゅんで、昔のにがい記憶が呼び起こされ、からだが一時停止をした。
当時の
なんでこんなことが起きてしまうんだろう、というやるせない気持ち。
立場上その問題に対応しなくてはならなかった人への、同情。
思い出され、こころもとなくなりながらも、ガリガリと仕事。



5月12日
おおやけにはなにごとも起きなかったけれど、じつは問題があった校を下版後しばらく経ってから気づいた。じぶんがかかわっていた案件だったので、ひどく落ち込んだ。二度とおなじことが起きないように対策をノートに書いた。



5月13日
朝起きて、水を沸かそうとしたら、ガスが点かない!
一昨日のは、予知夢だったのでしょうか? 予知夢?なのでしょうか?
おそらく電池切れなので(電池切れでした)、買い物リストに「単2でんち」と書いた。

ということで家事をすませ、買い物へ。
イオンにある文房具コーナーで50円に割引された「まとまるくん」(消しゴム)を見つけ、思わず手にとる。
校正ではたくさん消しゴムをかける。仕事が終わるころには机は消しかすだらけなのだが、わたしがいま使っている消しゴムは、かすが細かくてゴミ箱にうまくはらえない。何度はらっても目をこらせば机に消しかすらしきものが残っている。けれどまとまるくんなら消しかすが「まとまる」から掃除しやすいのよね? そう思って、レジに持っていった。
(この文章を書いている5/20のわたし)まとまるくん、良いですよぉ。いままで知らず知らずのうちに感じていた不愉快が消え、はつらつとエンピツを消せます。ゲラもきれい。

(エンピツとは、校正者がゲラに記す鉛筆書きの疑問のことです。)



5月14日
朝ネギが道に落ちていた。
美容室で前髪を切ってもらった。
風がとても気持ちのいい日だった。



5月15日
典型的なクレーム電話をかけるおじさんを目撃し、とにかくいやな気持ちになる。



5月16日
換気するって気持ちがいい。

あそこに行きたいなあ、となればあれがほしいなあ、よく低血糖起こすから間食したほうがいいのかなあ、そういえば4日前の事故についてもう思い悩んでないなあ
などと、とりとめなく思う。

(事故とは、校正の現場で誤植の見落としなどなんらかの問題を起こすことです。)



5月17日
4時30分に起き、仕事開始。
12時間ほど作業していた。ひととおり素読みを終えたので、すべりこみセーフ… と安堵の息をつく。


(つづく)